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米軍、CV-22の横田配備を早める
今夏から5機配備、安保上の懸念対応で
米政府は4月3日、太平洋地域における安全保障上の懸念に対応するため、2017年に発表したスケジュールを変更し、今年の夏頃に5機のCV-22「オスプレイ」ティルトローター機を横田基地に配備する予定と日本側に伝えた。
また、 在日米軍は同日、5機のCV-22が今週後半に米空軍横田基地に到着すると発表した。今回は短期間横田に留まった後、数カ月にわたり地域での訓練に出発し、帰還後に横田からの運用を継続するとしている。
横田基地への米空軍CV-22の配備は2020米会計年度に延期されていたが、配備が早まった理由について米軍は、最近発表された2018米国防戦略に沿った地域の安全保障上の懸念に対応するものだとしている。合わせて、自然災害または危機対応のプラットフォームとしても機能すると述べている。
外務省、防衛省はこの発表に加え、米政府からの説明として、今年夏頃の5機のCV-22横田基地配備後、更に今後数年間で段階的に計10機のCV-22と約450人の人員を横田基地に配備する予定としている。
日本政府としては、日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、高い性能を持つCV-22が日本に配備されることは、米国のアジア太平洋地域でのコミットメントおよび即応態勢整備の観点から、日米同盟の抑止力・対処能力を向上させ、日本の防衛とアジア太平洋地域の安定に資するとの考えを示した。
また、CV-22の日本国内での飛行運用に際しては、安全面に最大限の考慮を払うとともに、地元への影響を最小限に止めるよう日米で協力するとしている。
横田基地へのCV-22の配備については、米側は2015年5月に初めて配備計画を発表、2017年度後半より配備するとしていたが、その後2017年3月に配備を米空軍の他の運用との兼ね合いにより、2019年10月から2020年9月に延期すると公表していた。
配備に当たっては、横田基地内に格納庫、整備施設、運用施設、司令部庁舎などの建設が日本側予算で行われるが、その進捗状況については発表はない。
※写真=米空軍のCV-22「オスプレイ」(提供:米空軍)