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2024.07.17

ウイングトラベル

★世界の空港旅客数、羽田が5位に返り咲き

 旅客はコロナ前94%超まで回復、貨物で成田12位に

 

 ACIワールドは7月16日(モントリオール現地時間)、2023年に世界で最も利用者の多い空港トップ20を発表した。このなかで旅客数において羽田空港が5位にランキングされた。同空港はコロナ前の2019年に5位だったが、2022年は16位まで順位が低下していた。さらに、貨物分野では成田空港が12位にランキング。2019年は10位で、2022年も10位をキープしていたが、2023年はランキングを2つ落とした。
 ACIワールドがまとめたデータによれば、2023年の世界の総旅客数は国際線旅客数の継続的な回復に牽引されるかたちで、およそ87億人に達したとのこと。2022年比で30.5%増、パンデミック前(2019年)の94.2%水準まで回復した。
 なかでも中国市場の回復に伴なって、アジア市場が市場全体を牽引した。マクロ経済に不安要素が散見されるものの、航空輸送を利用した旅行需要の高まりなどに後押しされ、大きく回復が進んだかたちだ。
 ちなみに、世界のトラフィック(14.1億人)の16%を占める上位20空港の旅客数は、2022年から26.4%増加しており、2019年(14.6億人)の96.8%まで回復。上位20空港中8空港が米国に位置し、これらの空港は国内線旅客数のシェアが大きい(国内線旅客数が70%から95%)ことが特徴だ。
 また、上位20空港中で最も順位が急上昇したのは仁川国際空港だった。同空港は2022年に99位に甘んじていたが、2023年には20位にまで浮上した。コロナ前には14位だった。
 ACIワールドのルイス・フェリペ・デ・オリベイラ事務局長兼CEOは「調査結果は、航空旅行に対する需要がこれまでと同様に旺盛であることを示している」とコメント。さらに「国際線旅客数はパンデミックからほぼ完全に回復し、地域間格差もなくなった。中国の再開は、2023年の力強い成長の大部分を後押しし、広州白雲国際空港をトップ20に返り咲かせた」ことに言及し、「ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は引き続き市場をリードしているが、中東とアジア太平洋地域のハブ空港の復活は、2023年の数字から際立った収穫」と話すなど、広範な市場で回復が進んだと分析した。
 また、航空貨物に関しては「前年比で若干減少しているが、このセクターが過去数年の歴史的な高水準から再調整していることを忘れてはならない。貨物輸送量はハブ空港に集中しており、香港はトップの座を維持している」と述べた。

※表=2023年の旅客数上位20空港(提供:ACIワールド)