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2024.07.24

WING

航空燃料不足対応へ空港直接輸入、内航船転用など

 輸送力など強化、成田で8日に直接輸入実施

 

 国土交通省航空局は7月19日、航空燃料不足へ対応するために経済産業省資源エネルギー庁と合同で設置した官民タスクフォースで検討してきた行動計画を公表し、短期・中長期的な視点で供給不足解消へ対策を進めると発表した。短期的には各空港の需要量が把握できるようにし、空港へ直接輸入や、ローリー直送増加、内航船への転換など輸送力強化を図る。中長期的には製油所・油槽所の既存タンクをジェット燃料タンクへ転用するなど供給力確保を図る。この発表を受けた成田国際空港会社(NAA)は、7月8日にはすでに海外から燃料の直接輸入を行ったことを発表。5000キロリットルを受け入れ、成田空港へ就航を断念していた6社週57便へ十分対応できる量を確保した。
 この行動計画では、短期の取組みとして「需要量の把握」、「 供給力の確保」、「 輸送体制の強化」の3点に重点を置く。
 需要量の把握は空港会社などを対象に7月末までに年間の燃料供給計画を策定できるよう、就航・増便などの確度の高い情報を収集・整理して、時間的余裕を持って石油元売会社などへ情報提供する。元売会社では提供情報をもとに、航空会社からのオファーに備えてサプライチェーン状況を確認して対応を図る。さらに国際線誘致を検討している地方自治体や空港会社などでは、供給の調整が難航した場合などの一元的な相談窓口を設置することとした。

 

※写真=燃料不足対応の行動計画では、空港施設への直接輸入などが示された。成田空港では千葉港頭で5000キロリットルの燃料を受け入れ、当面の不足分を解消した

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