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2024.08.29

WING

羽田空港ターミナルのハブ機能を活かして

 地方の活力と技を世界へ、日本の国力アップに寄与

 日本の空の玄関口である羽田空港の現在を紹介する「羽田空港特集」。今回は日本空港ビルデングの大西洋副社長に話を聞いた。大西副社長は、国内線の旅客がコロナ禍前を超える水準には戻らない見通しだとし、好調な国際線旅客もインフラの規模を考えれば、インバウンドをさらに受入れることは今後難しくなるとした。そこで旅客ターミナルとして店舗の小売業に力を入れて、売上げをコロナ禍前よりも1割から2割伸ばしていることを明かした。さらに地方への送客に力を入れることにより、地方の活力と国力の向上に寄与したい考えだとした。
 羽田空港をはじめとした全国の航空旅客は、国内線・国際線とも回復が進んでおり、大西副社長は「もはやコロナ前がどうかという段階ではない」水準とした上で、2019年対比でいえば国内線旅客は今後、現在の水準にとどまる見通しだとした。コロナ禍を経てオンライン会議が普及し、各企業では出張しなくてもある程度仕事ができるようになったため、トレンドとして出張を控えるようになった。ビジネス需要は10%程度減っている状況で、「国内線はビジネス旅客が伸びない今のような状態が通常と見るべき」だと説明した。そのため、観光需要がどの程度戻るのかが重要だが、コロナ前の100%の水準までには「戻らないと見ている」とし、それを前提にして今後の対策を立てていくとした。