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防衛省25年度要求額は1割増しの8兆5389億円
スタンド・オフ能力強化、衛星コンステ構築など
防衛省は8月30日、「防衛力整備計画」3年度目となる2025(令和7)年度の概算要求について、対前年度比10.5%増の8兆5389億円に上ることを発表した。引き続き重視する7つの分野を重点的に防衛力の抜本的強化を推進する。特にスタンド・オフ防衛能力の実効性を確保するため、目標情報などを収集する衛星コンステレーションの構築に着手する。宇宙領域では、Xバンド防衛通信衛星「きらめき2号」の後継となる次期防衛通信衛星などの整備を開始するとともに、航空自衛隊へ宇宙作戦団(仮称)を新編する。次期戦闘機開発については、3カ国共同で設立するGIGOへの一元化とともに、搭載する次期中距離空対空誘導弾の開発を引き続き行う。
また防衛省では、少子高齢化などを背景とした厳しい募集環境を踏まえて、人的基盤の抜本的強化に本腰を入れて取り組む。「人」の面から防衛力強化を図るため、処遇面を含めて自衛官の魅力向上を図ることはもちろん、AIや先端技術による部隊の高度化や、OBや民間など部外力の活用を推進して、自衛隊員の総数を増やさずとも能力の維持・強化を推進していく考えだ。
※写真1=トマホーク搭載のため、「ちょうかい」の改修を計画する(提供:レイセオン)
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