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2024.09.03

WING

第207回「日本が危ない」事なかれではいられない中露の挑戦

日本周辺うろつく中露艦艇

政局モードにはまだ早い

 

 先進7カ国(G7)が6月の首脳会議(プーリア・サミット)で「中国のロシアへの支援に対し、深刻な懸念を表明する」との共同声明を出したのをあざ笑うかのように、中国とロシアは7月に共同演習を繰り返した。日本は9月の自民党総裁選を控え政局モードになっているが、内向きになっている余裕はない。
 7月4日、中国とロシアの艦艇が韓国・済州島付近の海上で合流した。中国からはルーヤンIII級ミサイル駆逐艦(銀川)1隻、ジャンカイII級フリゲート1隻(衡水)、フチ級補給艦(微山湖)1隻が参加した。
 ロシアのステレグシチー級フリゲート1隻、ドゥブナ級補給艦1隻と共に臨検拿捕、ヘリの相互着艦訓練を行った。5日にかけて大隅海峡を東に進み、太平洋に向けて航行した。この共同パトロールは2021年以来4度目となる。
 続いて、12日から17日にかけて広東省湛江付近で中露合同軍事演習「海上聯合2024」が実施された。「海上の安全保障上の脅威への合同対処」をテーマに中露の艦艇7隻が参加した。中国からはルーヤンIII級ミサイル駆逐艦(南寧)1隻、ジャンカイII級フリゲート(咸寧、大理)2隻、フチ級補給艦(微山湖)、艦載ヘリ、海軍陸戦隊。ロシアからはステレグシチー級フリゲート2隻、補給艦1隻だった。
 12日から14日は交流行事、図上演習を行い、15日から17日の間に海上演習が行われた。合同偵察、早期警戒、合同捜索・救助、合同防空・ミサイル迎撃などだ。

 

独自の理屈で比・米けん制
アラスカで確認の中国機

 

 中国共産党中央委員会の機関紙「人民日報」のネット部門「人民網」は、12年以来実施されている合同軍事演習について「すでに両国海軍の主要な協力の場となっており、海上での合同軍事行動の水準向上を包括的に先導し、安全保障上の脅威や挑戦への共同対処能力を強化し続けている」と意義を強調した。

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