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2024.09.04

ウイングトラベル

★日本旅行、キルギスの2大学と人材協力協定締結

 人材不足解消へキルギス人材の就業機会拡大推進

 

 日本旅行は、キルギスのアラバエフ・キルギス国立大学、キルギス総合国立大学との間で、キルギス人材の育成および日本国内での就業機会提供に関するパートナーシップ協定を締結した。同協定は、中央アジアの若い労働力を日本に導入し、日本国内の深刻な人材不足に対応するための取り組みとして推進する。
 主な協定は、日本市場でのキルギス人材の雇用認識の向上、日本企業によるキルギス人材の採用支援、技能開発と労働力の流動化に関するセミナーやワークショップの共同開催、キルギス国内での日本語教育の促進、パートナー企業や業界団体、政府関係機関との相互連携など。
 人材不足に対応する取り組みの一環として、今秋にキルギス人材セミナーが開催される予定で、日本企業とキルギス人材とのマッチングを促進する場として期待されている。
 アラバエフ・キルギス国立大学は、日本語と日本文化に特化した教育を提供する「日本学院」を持ち、日本でのインターンシップを通じて、日本国内で即戦力となる人材の育成に力を入れている。また、キルギス総合国立大学も、同国で唯一の大統領直属の大学であり、2024年9月には新たに「日本学院」を設立する予定。両大学は連携し、キルギスから日本へ優秀な人材を送り出すことを目指している。
 日本旅行は、両大学との協力を通じて、日本文化に精通した高度な人材を日本企業へ紹介し、インターンシップや技能実習、特定技能制度などを活用して、企業の多様な人材ニーズに応えていく方針である。特に、今後の日本企業における外国人労働者の需要増加を見据え、キルギス人材の雇用を積極的に支援していく。
 キルギスと日本の関係は歴史的にも深く、キルギスには「日本人とキルギス人は兄弟であり、魚好きは日本へ、肉好きはキルギスへ行った」という言い伝えがあるという。さらに、第2次世界大戦直後、キルギスのタムガ村には125人の日本兵が抑留されていたが、全員が無事に帰国を果0904nta-w.jpgたした。同村には「抑留者文化センター」があり、今も当時の資料が展示されている。このような背景から、キルギスの多くの若者が日本に親しみを持っているという。
 キルギスの若者は日本文化を学び、日本での就業機会を求めており、今回の協定が、日本とキルギスのさらなる交流の架け橋となることが期待されている。

 

※写真=キルギス総合国立大学とのパートナーシップ協定締結式。右から、キルギス総合国立大学ベクスルタノフ ジェニッシュ第一副学長、日本旅行吉田圭吾常務取締役