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★防衛通信衛星「きらめき1号」/スーパーバード8号打上成功
静止トランスファー軌道に投入、7月より運用開始へ
Xバンド防衛通信衛星「きらめき1号」(DSN-1)および民間通信衛星スーパーバード8号の複合衛星は4月6日午前6時34分(日本時間)、南米仏領ギアナのギアナ宇宙センターよりアリアン5ロケットにより打上げられ、ロケットから正常に分離し、静止トランスファー軌道に投入されたことが確認された。防衛省によると今後、軌道上での性能確認試験を経て、本年7月を目途に運用を開始する予定という。
同衛星は、スカパーJSATの子会社のディー・エス・エヌが防衛省から受注した「Xバンド衛星通信中継機能等の整備・運営事業」の事業衛星1号機であり、三菱電機の開発した衛星共通機体(バス)DS2000を使用し、日本電気の製造管理のもと製造された国産衛星である。防衛省との契約で、余積を活用した民間通信事業が可能となっており、スカパーJSATではこれをスーパーバード8号衛星として、主に日本国内向け通信サービスに活用する。衛星の運用予定軌道位置は静止軌道の東経162度に予定され、衛星の設計寿命は15年間とされる。
アリアン5で200機目の打上げ衛星に
アリアンスペースはスカパーJSATより衛星の打上げを受注したもので、アリアン5ロケットの83回目の打上げであり、「きらめき1号」/スーパーバード8号はアリアン5で打上げられた200機目の人工衛星となった。アリアンスペースのステファン・イズラエルCEOは、「日本の防衛省と市場に防衛および民間通信サービスを提供でき光栄に思う」と発射コントロールセンターで打上げ後にコメントを述べた。
※画像=「きらめき1号」/スーパーバード8号衛星の軌道上想像図(提供:スカパーJSAT)