ウイングトラベル
★ケアンズ観光局、旅の品質と環境保全活動重視
「世界観光の日」前に観光客と地元企業に調査
ケアンズ観光局は、9月27日の「世界観光の日」を前に、ケアンズを訪れる観光客と地元の観光業従事者を対象にアンケート調査を実施した。調査結果によると、ケアンズへの日本人観光客や地元観光関連企業は、安い旅行よりも品質の高い旅行を重視するとともに、環境保全活動に対しての関心もより高まっていることがわかった。
調査では、日本からの訪問者がケアンズへの主要な海外観光客の一つであり、家族旅行が多いことが示された。22組の観光客のうち、15組が家族連れで、とくに「子供の体験」や「家族でリラックスすること」を旅行の目的に挙げている。
また、ケアンズを選んだ理由として最も多かったのは「グレートバリアリーフ」であり、シュノーケリングやウミガメとの出会いを期待する声が目立った。そのほか、熱気球での遊覧や世界最古の熱帯雨林、コアラやカンガルーとの触れ合いを楽しみにしている観光客も多い。
観光業従事者に対するアンケートでは、オーストラリア国内に次いで日本からの観光客が多く、海外からの予約が増加していることが明らかになった。とくに「価格よりも質を重視する傾向」が強く、最高の体験を求める旅行者が増えているという意見が多数寄せられた。また、サンゴ礁の保護活動に関心を持つ観光客が増えている点も注目される。
さらに、観光客からは「グレートバリアリーフの保護活動」や「貸切クルーズに関する問い合わせ」が増えており、旅行者は自身の経験に対して積極的に投資する一方、予算内で工夫をしている様子もうかがえた。
観光業界でサステナビリティへの取り組みも進んでおり、CO2削減やペーパーレス化などの具体的な活動が報告された。調査に回答した企業の多くは、持続可能な観光地づくりへの意識が高まり、環境保護への取り組みが強化されている。
ケアンズ観光局では、今回の調査結果を受け、今後もグレートバリアリーフや地域の魅力を発信していく。また、観光客の滞在日数を伸ばすため、ケアンズ郊外の新たな観光地の魅力も積極的に紹介していく。さらに、今年10月にはグリーン島定期観光クルーズ100周年を迎えるため、その詳細も今後発表する予定。
※写真=日本人旅行者と観光事業者が高品質の旅を重視、環境保全活動への関心も高まる