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スペースウォーカー、世界初のロケットリース展開へ
2040年代にトップライン2500億円以上に
東京理科大学発スタートアップのSPACE WALKER(スペースウォーカー)の眞鍋顕秀最高経営責任者(CEO)は10月8日、宇宙業界ではこれまでに確立されていないロケットリース事業に乗り出す考えを明らかにした。他のロケットメーカーに第1段部分としてスペースウォーカーの機体をリースすることを目指す。すでに海外の複数社との間で協議を開始している様相だ。
スペースウォーカーは2030年代に自社でロケットを打ち上げて顧客の衛星を軌道投入する宇宙輸送サービスを展開する計画にあって、同サービスが立ち上がる事とほぼ時を同じくしてロケットリース事業も展開する。このロケットリース事業を展開することにより、2030年代中頃にはトップラインを1500億円規模に、2040年代には2500億円以上に拡大させていくことを目指す。
ロケットメーカーのビジネスモデルは、機体を開発・製造し、オペレーションまで垂直統合することが通例だ。使い捨てロケットの場合、一度打ち上げると、あらためて機体を製造しなければならない。ところが再使用型ロケットならば、航空機や自動車、船舶など、他のモビリティで展開されているように、「機体そのものを金融商品として他社に提供するビジネスモデルが成立する」(眞鍋CEO)として、ロケットリース事業を構想した。
眞鍋CEOは「再使用ロケットが誕生し、当たり前に使われるようになってくれば、航空機や自動車、船舶など、他のモビリティと同じように、ロケットそのものを他社に提供して金融商品としていくことが当たり前の世界になっていくだろう」とし、ロケットリースを展開していく考えを示した。
※この記事の概要
・国内自社打上げは年100回が限度か
リースで他社打上げ係わり市場獲得
・上段ステージを他社から調達
・強みの軽量複合材・航法誘導制御技術
世界初の小型再使用ロケットリース