ウイングトラベル
★NEC、到着空港からホテルへ荷物直送サービス
ホテルプリチェックインも、宿泊・OTAと協力
NECは宿泊・運送・OTAと協力し、ホテルのプリチェックインとスーツケース等の大型の荷物を到着空港から宿泊先のホテルに直接配送するサービスを組み合わせた「Travel Light」を、今年11月から開始する。
これにより公共交通機関における混雑緩和や歩行者の安全確保などオーバーツーリズムに伴う課題解決に寄与するとし、同サービスは丸和運輸、Klook、ホテルグランヴィア大阪、ホテルヴィスキオ大阪、京王プラザホテル等の提携先のホテル事業者と協力する。観光庁の「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」への採択を受け、大阪、京都、東京において、順次サービスを実装する計画だ。
訪日観光客は2023年に約2500万人となり、今年はコロナ禍前の2019年を上回るペースとなっている。一方で訪日客が急増したため、国内各地の観光地はオーバーツーリズムに伴う交通渋滞や公共交通機関の混雑、騒音、ごみの不法投棄など、さまざまな課題に直面しており、そうした課題を解決していくことが喫緊の課題になっている。
そうしたなかNECは、これまでホテル業界向けに「スマートホスピタリティサービス」を提供した知見やネットワークを活かし、観光事業者との共創サービスである「Travel Light」の枠組みを大阪観光局との協力の下で構築した。
外国人観光客のスーツケース等の大型の荷物を到着した空港から直接、宿泊先のホテルへ配送することで、公共交通機関における混雑緩和や歩行者の安全確保などオーバーツーリズムに伴う課題解決に寄与することを目指す。
また、荷物の配送手続きを宿泊するホテルのプリチェックインと併せて行う仕組みを採用し、空港で荷物配送とホテルのプリチェックインを同時に済ませることで、ホテルでのチェックイン時の混雑緩和にも繋げていく狙いだ。
このサービスは10月10日から訪日客を対象にKlookのウェブサイトから宿泊先の予約と併せて申込が可能となり、丸和運輸の物流システムを活用する。
なお、共創事業者である丸和運輸は2015年より関西国際空港と大阪のホテル間の手荷物配送を行うKIX DELIVERY SERVICE(KDS)を独自に開発しており、この実績と知見を活かしながら「Travel Light」の構築に携わっていた。
NECは今後、運送事業者やOTAなどの共創事業者を増やしながら、首都圏、その他地域へと提供地域を拡大していく方針だ。
※画像=NECは宿泊・運送・OTAらと協力して到着空港から大型荷物などをホテルへ直接するサービスを開始(提供:NEC)