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2024.10.30

WING

成田冬スケ、旺盛なアジア需要で9割まで回復

 国内旅客便は国際への振替などで84%に

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は10月28日の定例会見で、成田空港の24年冬スケジュール計画を参考値として発表した。それによると1日平均の発着数は前年同期比7%増、19年同期比7%減の656回となった。そのうち国際線は前年比12%増、19年比5%減の533回で、うち旅客便が前年比13%増、19年比9%減の446回、貨物便が前年比6%増、19年比19%増の87回だった。国内線は前年比10%減、19年比12%減の123回で、そのうちの旅客便が前年比16%減、19年比16%減の115回となった。
 これは通常とは異なる参考値だとしており、U/Lルールがいぜん免除となっていることや、ウクライナ情勢の影響などによって、平常時に戻っていないためだとしている。その上で旅客便については「アジア諸国の路線で旺盛な需要を受けて9割程度まで戻ってきた」と評価。アジア路線はLCCを中心に新規・増便が続き、計画値として高い水準となった。
 週間発着数としてみると、アジア線では前年比10%増、19年並みの850回となるほか、香港線では前年比22%増、19年比9%増の274回、韓国線では前年比20%増、19年比79%増の588回で、いずれも方面別の計画値として過去最多となった。また中国線は前年比27%増、19年比16%減の530回で、過去2番目の計画となった。1番目は19年冬期であり、当時は中国線の発着拡大によって計画値として大幅に増えたものの、その後コロナが拡大し実現しなかった。そのため中国線も高い水準まで回復しているとした。
  一方で国内線は、機材整備などを理由とした減便が予定されていることに加え、国際線への機材振替えの動きもあり、19年比で2割近い減少を見込んでいるとした。