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消防庁、消防防災ヘリ安全向上で動態管理常時起動へ
二人操縦士やフライト・ボイスレコーダー搭載など施策
消防庁が設置した「消防防災ヘリコプターの安全性向上・充実強化に関する検討会」はこのほど、消防防災ヘリコプターの安全性向上・充実強化に向けた報告書をまとめた。検討会は安全性向上に向けて、ヘリコプター動態管理システムの常時起動・通信間隔短縮により、地上側からの監視体制を強化することや、2人操縦体制の導入により運航の安全を確保すること、フライトレコーダーやボイスレコーダーを機体更新時に搭載すること、運航責任者と運航管理要員を航空隊基地に配置することなどを報告書に盛り込んだ。消防庁は今後、消防防災ヘリコプター操縦士確保に向けた各府省庁および関係機関との調整や財政措置などを検討していくほか、各運航団体の取り組み状況をフォローアップし、追加で必要な施策を検討していく。
昨年3月に長野県消防防災ヘリコプターが墜落し、搭乗者全9名が死亡する事故が発生。この事故発生受けて、全航空隊の安全管理の実施調査から見えてきた課題解決のほか、航空消防防災体制および操縦士の養成・確保に関する課題解決を、現時点で着手可能な再発防止策として位置づけ、消防防災ヘリコプターの安全性向上および充実強化を図ることにした。
そうしたなかまとめられた検討会の報告書では、安全性向上について、前述したヘリコプター動態管理システムの常時起動や通信間隔を短縮することなどのほか、ヒヤリ・ハット事例の蓄積・共有化を消防庁において検討することにした。さらに、全運航団体が規程、要綱、マニュアル等の点検・見直しを行い、その整備・遵守を徹底することや、操縦士の技能管理を運航団体自らが行って適切な出動可否判断を実施すること、救助活動中における死角部分への見張り体制を徹底すること、各運航団体によるシミュレーターを活用した訓練を推進したり、国の財政措置や配備のあり方について検討するなどとしている。
※写真=消防庁の検討会が消防防災ヘリの安全性向上で様々な施策をまとめた
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