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2025.02.06

WING

茨城空港、ターミナルビル・駐機場拡張など将来ビジョン

 平行誘導路整備や取付誘導路複線化など機能強化も

 茨城県は2月5日、「茨城空港のあり方検討会」を開催し、茨城空港将来ビジョン(案)を示した。このなかで現ターミナルビルが1時間に国内・国際それぞれ最大1便の受け入れを前提とした設計であるため、ターミナルビル拡張など機能強化を図ることが必要であることのほか、取付誘導路の複線化による遅延縮減、平行誘導路整備による単位時間当たりの受け入れ便数の増加、そして就航機材の大型化に向けた滑走路等の舗装厚を確保することなど、茨城空港の目指すべき姿・果たすべき役割の実現に向けて、必要な機能強化策を盛り込んだ。
 2010年3月に航空自衛隊百里基地との共用空港として開港した茨城空港。その開港当初、年間旅客数はわずか20万人程度に留まっていた。しかしながらネットワーク・便数を拡大し、コロナ前の2019年度には年間78万人が利用する規模にまで成長。茨城県はもとより、首都圏、北関東圏などの航空需要に対応した。さらに、2023年10月からビジネスジェットの受け入れも開始するなど、新たな機能を備えた。
 そうしたなか足下で旺盛な訪日需要が顕在化。茨城空港が開港した2010年の訪日外国人旅客の宿泊者数は年間約2600万泊、茨城県は9,2万泊だったところ、2023年には国内全体で約1億1775泊、茨城県も約23.8万泊に拡大するなど、同空港を取り巻く環境が開港当初とは大きく異なってきている。
 そこで茨城空港が、茨城県や周辺各県の地域経済成長、観光振興を支え、万一の災害発生時には救援活動に従来以上に寄与するなど、同空港が今後目指すべき姿・果たすべき役割、それらを実現するために必要な取組をまとめるべく、将来ビジョンを策定することにした。