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2025.02.07

② ポズナン、ワルシャワ

ワルシャワのシンボル「人魚の像」

 

ヨーロッパの冬の旅行体験として人気のクリスマスマーケット。毎年旅行者の投票により、ヨーロッパのベストを選出している「ヨーロッパ・ベスト・デスティネーション(EBD)」が発表した今年のクリスマスマーケットランキングで、ポーランドのグダンスクが1位に選ばれた。1990年代から始まったポーランドのクリスマスマーケットは、年々盛んになっている。熱心なキリスト教徒が多く、楽しさの中に厳かな雰囲気もある。時期は開催地により異なるが、11月末から1月6日までが多い。クリスマスマーケットを組み込んだ冬のポーランドの旅の魅力を探った。

 

 

 

ポズナン Poznań
観覧車から幻想的なマーケットや町並みを堪能

国際見本市会場のクリスマスマーケット

 

 ポズナンは、ポーランド最初の王朝があった古都。ヴロツワフから北へ約180km。ベルリンとワルシャワの中間にある交易の要衝として栄えた。ルネッサンス様式の名建築の旧市庁舎の時計の横の扉から、毎日正午に出てきてツノを突き合う2匹の子ヤギの人形が人気だ。

旧王宮から市街を見下ろす

 

 クリスマスマーケットは3ヶ所で開催。国際見本市会場が最大だ。ホットワインを出す屋台は大入り満員。午後4時を過ぎれば暗くなる冬を、皆でワイワイと明るく過ごす。移動遊園地の観覧車には長い行列ができる。会場を覆うイルミネーションの幻想的なきらめきと、旧市街の落ち着いたたたずまいを眼下に眺められるのはこの時期だけで、寒い中を待つ価値は十分ある。

人気の観覧車
ホットワインはすりガラスのカップで

 

 

 

ヴォルシュティンの迫力の機関庫博物館

蒸気機関車の車輪は力強い

 

 ヴロツワフとポズナンの間にある欧州に残る数少ない現役の蒸気機関車の機関庫博物館。夏季は隣接する駅から蒸気機関車を運行。機関車、エンジンハウス、給水塔、機関車の向きを変える巨大な鉄道ターンテーブルなどを見学。間近に見る機関車の車輪、石炭の山などノスタルジックで迫力満点だ。

機関庫博物館の鉄道ターンテーブル

 

 

 

 

ワルシャワ Warszawa
洗練された品揃えとスケートリンクが特徴

旧市街広場にできたスケートリンク

 

 イルミネーションで有名なワルシャワでは、旧市街広場、バルバカン、旧王宮の向かい側で、小規模ながらオシャレなクリスマスマーケットが開催される。ワルシャワのシンボル「人魚の像」を中心に旧市街広場にスケートリンクが設置され、周りを囲む屋台ではホットワインや伝統料理「ピエロギ」を楽しめる。
 城壁沿いの屋台では、鍛冶屋の実演があったり、素朴な民芸品が売られていたりする。ポーランドを代表する手作りガラスの「ポンプキ」も種類が豊富で、また周辺の土産物店より多少お買得だ。

手作りガラスでできた人形型のボンプキ

 

 

ショパンにひたる

 ワルシャワ郊外のジェラゾヴァ・ヴォラで生まれた国民的な作曲家、フレデリック・ショパン。ゆかりの地巡りは季節を問わない。博物館で週に数回、無料のピアノコンサートが開催される。第19回ショパン国際ピアノコンクールは2025年10月2日から10月23日に予定されており、日本からの注目度も高い。

ショパンの生家

 

 

日本料理が恋しくなったら、NOBUへ

 素材の良さを感じるポーランド料理は日本人観光客に好評。それでも日本の味が恋しくなったら、ハイエンドな顧客向けに「NOBU」がある。世界的な料理人の松久信幸氏が手がけるホテル・チェーンで、レストランのみの利用も可能。ほっとする味わいだ。

 

 

参考●クリスマスマーケット開催日程

ポズナン:2024年11月16日~2025年1月6日
ワルシャワ:2024年11月23日~2025年1月6日

※2025~2026年シーズンの開催情報はポーランド政府観光局ウェブサイト等で確認してください

 

 

ポーランド政府観光局 
www.poland.travel
info.jp@poland.travel 

 


 

 

 

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