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SAF普及に向けたさまざまな課題とは?
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政策整備も価格転嫁やインセンティブ強化を
実質排出ゼロの航空輸送の実現の鍵を握るのは、SAF(持続可能な航空燃料)だ。低燃費機材、運航の高度化、そして技術革新といったキーワードも挙がるが、もっとも大きく寄与すると期待されているのが、SAFとなる。航空会社から熱視線を浴びるSAFだが、一方でいくつもの課題が散見される。
三井物産戦略研究所の本郷尚シニア研究フェローが、去る1月末に開催された「空のカーボンニュートラル」シンポジウムに登壇。SAFが抱えた様々な課題を克服し、普及させていくためには、コスト低下と原料確保(技術イノベーション、生産設備の投資資金、バイオマス資源の確保、流通インフラ整備)、経済性確保(カーボンプライスの制度整備と長期シグナル、ギャップファイナンス)、基準整備と市場整備(環境価値の評価、適切な間接費用、流通市場整備)、そして意識改革(カーボンプライスの必然性)などといった政策支援が必要であることを強調。経済産業省を中心に技術開発や規制整備など、さまざまな観点を網羅した政策支援が展開されていることに言及した。