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2025.03.19

ウイングトラベル

★キャセイ、2年連続で純利益100億ドル近く計上

旅客収益減も貨物需要とコスト効率化が寄与

 

 キャセイグループが3月18日、2024年度(1-12月)の決算を発表し、通期純利益は99億香港ドル(前年98億香港ドル)を計上し、2年連続で100億香港ドルに迫る黒字化を果たした。旅客需要が増加したものの収益は減少。しかし、貨物需要の増加、燃料費の低下によるコスト効率の向上が業績を押し上げた。
 旅客部門では、キャセイパシフィックと香港エクスプレスを合わせた旅客数が前年比30%以上増加したものの、市場へのフライト増便に伴い、キャセイパシフィックでは収益が12%減少し、香港エクスプレスでは地域路線で激しい競争を反映して前年比23%減となった。
 貨物部門では、キャセイカーゴが2024年に非常に好調な業績を示した。とくに、昨年後半は電子商取引需要の増加が主な原動力となり、貨物取扱量は前年比11%増加、収益も約3%向上した。
 コスト面では、キャセイグループの航空会社は運航便数を増やしたにもかかわらず、燃料搭載単価が前年比9%以上低下。さらに、旅客数と貨物量の増加により固定費をより広い基盤に分散することができ、1トンkm当たりの燃料を除くコストを4.5%削減した。
 関連会社からの業績も改善した。主に中国国際航空、エアチャイナカーゴを含む関連会社からの業績は、2023年の16億香港ドルの損失から2024年には2億8800万香港ドルの利益へと好転。民間航空市場の回復、機材効率の向上、コスト管理が寄与した。

 

※写真=キャセイ決算、2年連続堅調