NIMS、新材料「熱電永久磁石」開発

　横型熱電変換性能で世界最高の電力密度

　物質・材料研究機構（NIMS）、東京大学、そして名古屋大学の研究グループが、横型熱電変換性能に優れた新材料「熱電永久磁石」を開発した。
　3者によれば、発電機器として産業機器や自動車、さらには航空宇宙産業などでも応用することが期待されている熱電モジュールにおいて、今回、室温付近で電力密度56.7mW/cm2の横型熱電発電を達成。これを印加温度勾配あたりの値に換算すると、横型モジュールとして世界最高の電力密度にあたるとのことで、市販の縦型モジュールにも匹敵するという。研究グループは磁石が使用されるあらゆる環境下で利用できる熱エネルギーハーベスティング・マネジメント技術の開発に繋がるものだと期待を寄せている。

※画像＝熱電永久磁石による熱電発電の概念図。熱電永久磁石は磁性熱源に対して磁力で簡便に設置でき、横型熱電発電による電力生成が可能だ（提供：NIMS）