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2019.02.08

WING

SUBARU、UH-X向けの新整備工場の中身

自動車含めSUBARU最大の柱レス大空間

 SUBARUが昨年1月18日、宇都宮製作所南工場に新整備工場(38棟)を竣工した。建屋は3階建てで、整備エリアは3700平米。この3700平米ものスペースには、柱がないことが特徴だ。中型ヘリを最大で十数機格納する空間を確保した。新整備工場の建設で、従来と比較して約3割増加した、年間130機の整備体制を目指す方針だ。
 取材に応じた航空宇宙カンパニー製造部の山田博信担当部長によれば、「自動車部門を含めて、SUBARUのなかで柱のないこれだけの大空間は初めて」と話す。柱を無くすことで、機体の入れ替え作業などを容易にし、効率的な整備オペレーションを行うことができるメリットがある。その他、冷暖房設備や泡消火器設備を備えた。
 この新整備工場は、陸上自衛隊新多用途ヘリコプターに加えて民間バージョンのSUBARU BELL 412EPXの最終組立も担う。基本的に陸上自衛隊新多用途ヘリコプターとSUBARU BELL 412EPXは共通プラットフォームであって、その製造方法には違いがないものの、「防衛省向けの機体には防衛省が要求するカスタマイズを盛り込む。一方の民間機についても、顧客が求める仕様にカスタマイズすることになる」(新多用途ヘリコプター事業管理室室長:橋本勝久室長)としている。

 

独自のレーザー・ピーニングをマスト部に適用
疲労強度10倍にも、キラリと光るSUBARUの技術

 

◆陸上自衛隊新多用途ヘリコプターとは?

 

※写真=宇都宮製作所南工場のUH-X向け新整備工場(38棟)。ここでSUBARU BELL 412EPXの整備も行われる

※写真=陸上自衛隊向けに開発されたUH-X。写真は初飛行時のもの(提供:SUBARU)

※写真=SUBARU航空宇宙カンパニー製造部の山田博信担当部長(左)と新多用途ヘリコプター事業管理室の橋本勝久室長