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2019.02.14

ウイングトラベル

今年のグアム日本人渡航者数64万人見込む

前年比13.6%増、チャーター便の大幅増が追い風に

 グアム政府観光局(GVB)の金子宗司日本代表代理は2月13日、メディア各社とのラウンドテーブルを行い、2019年のグアムへの日本人渡航者数について前年比13.6%増の64万人を見込んでいることを明らかにした。グアムへの日本人渡航者数は昨年9月以降回復基調に推移しているほか、今年は過去に例のない本数のチャーターフライトが計画されており、大幅に供給座席数が増加することが追い風となるとした。そうした中でGVBとしては、ファミリーやウェディングに照準を合わせたプロモーションに取り組むほか、「旅行商品を販売する側に対して積極的なサポートを行っていく」とし、旅行会社向けの支援メニューを充実させていき、グアムへの送客増につなげていく考えを示した。

 

 日本人来島者、昨年9月以降回復基調に
 今年のチャーター便、現時点で約672本

 日本とグアムの観光を取り巻く環境を見ると、2017年秋に北朝鮮によるミサイル発射問題の影響を受け、消費者の旅行マインドが低下したほか、航空会社の路線縮小や減便により航空座席数が減少したことにより、来島者数が大きく落ち込む結果となった。
 ただ、「昨年9月以降は回復基調に転じてきた」と金子代表代理は話す。例えば関東地区からの訪問者数は9・10月については前年比プラス、11月以降は2016年の水準を上回る状況で推移。中部地区も同様の動きを見せた。関西地区は9月については台風被害で関西空港が閉鎖されたことが影響し伸び悩んだものの、10月以降は軒並み前年超えとなった。特に「関西については修学旅行が増加したことが好調な実績を後押しする結果になった」と振り返る。
 2019年については、旅行需要の回復に加え、グアムへのチャーター便が大幅に増えることが渡航者数の上積みに追い風となると指摘する。2018年のグアムへのチャーターフライトは464本だったという。それが、今年は現段階で昨年を4割以上上回る約672本の運航が計画されている。特に今年10連休となるゴールデンウィークには定期便については、ほぼ満席状態となっており、すでに47本のチャーター運航が決まっている。今後の旅行需要の動きによってはさらなるチャーター便の増加も見込まれ、さらなる送客拡大も期待できるという。さらに今年は、広島や松山、高松など地方空港から運航されるチャーター便も計画されているという。
 また、GVBは昨年9月に日本事務所の運営体制について外部マーケティング会社への移行を含めて再編成する方針を打ち出している。これに関して金子代表代理は「現在グアムの本局で厳正かつ公平に検討している最中だ。しっかりと決定した段階で発表したい」と述べるにとどめた。

 

 ファミリー、ウェディング向けプロモ積極展開
 SNSを活用したキャンペーンを実施
 予約の7割占める旅行会社向けの施策を強化
 団体旅行などのサポートプログラムを拡充

 

※写真=グアム政府観光局の金子宗司日本代表代理