【潮流】揺らぐ感染防止と経済活動両立
新型コロナウイルス感染症に対する「感染拡大防止と経済社会活動の両立」。この原則が揺らいでいる。感染者が減少し、医療負担が緩和されれば、経済社会活動を再開するはずだったが、2月28日に首都圏4都府県を除く大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡の6府県の緊急事態宣言は前倒しで解除されたものの、4都府県については現時点(3月3日)では、3月7日の解除を延期する見通しが強まっている。
本コラムでも、2月22日号で「Go Toの再開を科学に基づいて判断してほしい」と記したが、既に、4都府県は解除の基準をほぼクリアしているものの、専門家らの感染拡大の懸念から延長緩和の声が出始め、4都府県の首長も延長を要望している。
西村康稔経済再生担当大臣は1月7日の会見で、東京都に対する緊急事態宣言の解除の基準は、1日の新規感染者が500人を下回ることが目安と語っていた。「ステージ3」が判断基準と誰もが認識していたはずだ。
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