記事検索はこちらで→
2022.06.20

【潮流】選挙争点にならない水際対策

 7月10日に実施される参議院選挙の公示を2日後に控え、各党が重要政策をめぐり議論が活発化している。とくにウクライナ情勢をめぐる安全保障政策、物価対策などは白熱化しているが、コロナ後の国際往来の自由化に対しては議論があまり交わされていない。
 与党の自民党は今後の参議院選挙向けの政策パンフレットの中で、観光については、「深刻な影響が続く地域交通・航空等の事業の継続・再生、観光の需要喚起や高付加価値化等の支援を強力に行う」とのみ記している。
 政府は何度も指摘しているように、「G7並み」といいながら、G7諸国をはじめ世界各国が既に自国への訪問に際して陰性証明を廃止したにも関わらず、日本政府は入・帰国に際して出発前72時間以内のPCR検査、陰性証明を求めている。
 また、世界で唯一、1日の入国者数の制限を求めており、段階的に緩和しながら6月からは2万人に制限している。訪日外国人観光客の入国も旅行会社や旅行サービス手配会社を受入責任者とする添乗員付きパッケージツアーで、1日2万人の枠内で外国人観光客を受け入れる。