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2023.04.24

【潮流】訪日の大波が押し寄せる

 日本政府観光局(JNTO)の発表によると、3月の訪日外国人旅行者数はコロナ前の2019年と比べると、34%減の181万7500人で、66%まで回復した。このまま推移すると、訪日インバウンド旅行者数は今年は2000万人を超え、来年には2019年の3188万人に到達する可能性も出てきた。
 JNTOはインバウンドの好調な要因について、桜シーズンの訪日需要の高まりやクルーズ船の運航再開の影響を挙げている。実際に米国、オーストラリア、ヨーロッパ、中東地域などからの旅行者が好調で、100万人を突破したのはコロナ発生直後の2020年にまで遡る。
 3月の訪日外国人旅行者数を重点市場別に見ると、実に6方面でコロナ前の2019年を上回っている。とくに、シンガポールが21%増、米国が15%増、ベトナムが12%増と3カ国で二桁台の伸びを示した。その中でも、米国からの訪日旅行者は20万3000人と韓国46万6800人、台湾27万8900人に次ぐ人数を記録した。
 一方、3月は2019年比で韓国2割減、中国9割減、台湾3割減の状態で、とくに中国からの訪日客が1割しか戻っていない中で、コロナ前6割まで回復していることは、この先、中国からの訪日旅行者が回復してきたら日本の観光地はどうなるだろうか。