持続可能な観光とオーバーツーリズム
4月の訪日外国人旅行者数は304万2900人となり、2カ月連続で300万人の大台を突破した。コロナ前の2019年比4.0%増で、これにより、2月7.1%増、3月11.6%増、4月4.0%増と3カ月連続で2019年を上回り、1〜4月の累計では5.7%増の1160万1200人と19年水準を超えた。このまま推移すれば、2019年の3188万2048人を上回ることは確実で、さらに加速すれば3500万人台に近づく可能性もある。
観光立国推進基本計画の目標は、2025年までに訪日外国人旅行者数を2019年水準に戻すことで、何事もなければ、1年前倒しで達成できることは間違いないだろう。
市場別に見ると、中国からの旅行者は前年比392%増、19年比26.5%減まで回復している。前月比でも10%増で、個人旅行者に限定すると19年比91%と9割台の回復を示しているという。中国からの団体客も既に解禁されているが、コロナ前と比べて中国からの旅行者も個人旅行化しており、高橋観光庁長官は今後も中国市場は個人旅行者やリピーターをターゲットに需要を回復していく方向性を示している。