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2024.05.27

【潮流】海外旅行回復へ新たな動き

 訪日インバウンドが好調に推移している。4月は304万人と2カ月連続で300万人の大台を突破するとともに、2019年同月比4.0%増とコロナ前を上回った。1-4カ月の累計も19年同期比5.7%増の1160万人と19年水準を超え、観光立国推進計画の2025年に2019水準に戻す目標を1年前倒しで達成する状況で推移している。
 一方で、日本人の海外アウトバウンドは回復が遅れている。4月はコロナ前の2019年同月比46.7%減の89万人だった。1月42.3%減、2月36.2%減、3月36.8%減と19年の5-6割台で推移し、4月になっても好転どころか、むしろ減少分が増えている状況となっている。結果的に、1-4月の累計は19年同期比40.4%減の392万人とコロナ前の6割で推移している。
 2023年の日本人海外旅行者数は19年比52.1%減の962万4100人と、19年の2008万人の約5割となる1000万人の大台に届かなかった。今年は1000万人には届くだろうが、当初予測というか、期待値とも言うべき19年比7〜8割台の回復には、4月までの実績を見ると届きそうにもない。