【潮流】新たな観光目標設定を
日本政府観光局(JNTO)が発表した6月の訪日外国人旅行者数は、前年同月比51%増、コロナ前の19年同月比9%増の314万人で、4カ月連続300万人台、単月の過去最高記録を更新した。1-6月の上半期累計は前年同期比66%増、19年同期比7%増の1778万人と過去最高を記録した。訪日インバウンドは飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
これを受けて、政府は24回目の観光立国推進閣僚会を開催し、2024年の訪日外国人旅行者数は3500万人が視野に入るという見通しを示した。昨年3月31日に閣議決定した観光立国推進基本計画のインバウンド回復目標「訪日外国人旅行者数を令和7年(2025年)までに令和元年(2019年)水準超えにする(令和元年実績3188万人)」を、1年前倒しで約10%上回ることになる。
また、観光立国推進閣僚会議では、2024年の訪日外国人旅行者による旅行消費額を年間8兆円と見通した。観光消費動向によれば、2023年の訪日外国人旅行消費額は19年比4%増の5.3兆円。既に2023年時点で、観光立国推進基本計画の目標「訪日外国人旅行消費額を早期に5兆円にする(令和元年実績4.8兆円)」を約6%上回っており、2024年の見通し8兆円は前年を約51%、19年を約67%上回ることになる。