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2024.10.21

【潮流】訪日は数より消費額

 今年第3四半期までの1-9月の訪日外国人旅客数が2688万人に達し、第4四半期の3カ月間を残して昨年の累計2507万人を突破するとともに、1-9月の訪日外国人旅行消費額が5兆8582億円となった。訪日旅行者数は昨年閣議決定した観光立国推進基本計画の目標「2025年までに2019年3188万人超え」を1年前倒しで達成する見通しで、訪日消費額は観光立国推進基本計画の「早期に5兆円」を昨年達成し、2016年に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン(観光ビジョン)」の2020年目標だった年間8兆円が視野に入った。
 1-9月の訪日外国人旅客数の主要国・地域別の内訳を見ると、中国の回復ぶりが際立つ。1-9月は前年の228%増と3割以上伸びを示し、コロナ前の19年比で29%減と7割まで回復した。直近の9月単月では2倍増のコロナ前8割まで回復。8月は韓国を抜いて訪日外客数でトップ、9月も韓国と拮抗しており、今後さらに回復が進めば、コロナ前と同様に訪日最大の市場になることが時間の問題だ。