ウイングトラベル
HISが新就業形態を導入、生活の多様化に対応
副業容認や再雇用制度、在宅勤務の試行も
エイチ・アイ・エス(HIS)は5月1日から新たな就業形態を導入すると発表した。従業員の副業を容認するのを始め、時短社員へのフレックス制度勤務の拡大や再雇用制度を導入する。さらに在宅勤務に関してもトライアルを実施する。旅行事業のさらなる活性化に向けて人材の有効活用を図るとともに、ライフスタイルの多様化に対応した働きやすい「楽しい職場」作りを実現するのが狙い。
近年の旅行業界を取り巻く環境は訪日マーケットの成長に伴う新たな需要の獲得や東南アジアを中心とした海外発のアウトバウンドマーケットが急成長するなど、業務領域が多様化している。そうした中で、旅行事業のさらなる活性化を図っていくためには、多様な人材、多様な価値観を受け入れることが必要と判断し、今回の新たな就労形態の導入に踏みきることにした。
副業解禁に関しては、手始めにHISが構築した訪日外国人旅行者ガイドのマッチングサービスサイト「Travee(トラビー)」にHIS社員がガイドとして登録することができる体制を構築する。社外での経験を活かした社員のスキルアップや貢献意欲の醸成に努めるとともに、旅行業におけるイノベーション創出を目指す。
昨年7月から導入したフレックス勤務については、対象を時短勤務で働く社員に拡大する。同社では、フレックス勤務導入を機にに生産性が上がり、子育てしながらもフルタイム復帰をする社員が増加傾向にあるという。そうしたことから、時短勤務中から勤務時間を社員自らマネジメントして働く体制を構築することで、さらなる生産性の向上につなげる。
また、優秀な人材の長期的な確保を目的に、在職中に一定の成果をあげた社員については再雇用を実施する。さらに退職後5年以内であれば退職時と同じ待遇での再雇用を行う。退職理由には特に制限せず再雇用する。退職後さまざまな場所で
学んだ経験を活かして、再度HISでの活躍の場を提供するのが狙い。
また、自宅での勤務が勤務地より生産性の高い働き方が実現できる環境であれば、在宅勤務をテスト導入する。今後、全社員を対象とした在宅勤務導入を見据え効果を検証しながら拡大していくとしている。