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富士通研究所、高感度赤外線カメラの小型化技術を開発
6カイリ先の船舶監視が自動化、船舶自動航行に活用可能に
富士通はこのほど、富士通研究所が夜間および遠方を高精細に撮影する高感度赤外線カメラを8分の1に小型化する受光部のセンサを開発したと発表した。この技術を実用化すれば、船舶上で昼夜を問わず、小型赤外線カメラを複数配置して、全周囲を6海里(約11キロ)先まで監視でき、さらに富士通が開発した画像処理に関するAI技術と組み合わせることで自動識別が可能になるという。これにより、小型化した高感度赤外線カメラの高精細な映像から自動で周囲を監視するシステムを実現し、海難事故の回避や自動航行への活用が期待できるとしている。
今後、富士通研究所と富士通は、高感度赤外線カメラと組み合わせた監視システムを、船舶周辺の監視などの実証実験からその有効性を確認したのち、2020年のサービス実用化を目指すとしている。また、自動航行への応用を検討し、安全・安心な船舶の航行の実現を目指す考えだ。
AIによる自動識別の実験も成功
受光部センサの動作を高温化
熱雑音を低減する技術で可能に
※図1=高感度赤外線カメラと受光部センサ(提供:富士通)
※図2=開発前後の受光部センサの模式図(提供:富士通)
※図3=海上監視を自動化する船舶自動識別のイメージ(提供:富士通)