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ボーイング、737MAXの飛行制御ソフトの改善発表
AOA異常時の自動ピッチアップ傾向を低減
ボーイングは3月11日、737MAXの飛行制御ソフトウエアの改善を4月までにFAA(米連邦航空局)のAD(耐空性改善指令)により実施することを明らかにした。これはAOA(迎え角)センサの誤った信号によるピッチアップ傾向を低減するMCAS(Maneuvering Characteristics Augmentation System)の飛行制御則、パイロット表示装置、運航マニュアル、乗員訓練の改善などが含まれているという。
ボーイングでは過去数ヵ月間、ライオン航空の601便の事故の余波もあり、既に安全に設計されている航空機をより安全にするため、上述の737MAXの飛行制御ソフトウエアの強化策を開発してきたと述べている。飛行制御則の強化の具体的な内容は、AOA情報のイプットを合体し、スタビライザー(水平安定版)トリムのコマンドを制限し、誤ったAOAの読み取りに対応した昇降舵の権限の保持のため、安定化コマンドに制限を加えるというもの。つまりAOAに対する過剰な自動補正で上昇操作が制限されることを防ぐということになる。