阪急交通社、同社初の豪華バス「菫」初公開

4月から「日本一周の旅」等、高級路線強化

　阪急交通社は、同社初の豪華バス「クリスタルクルーザー菫（すみれ）」を2台製造し、4月からいよいよ「日本一周の旅 12日間（東日本編・西日本編）」をはじめとするツアーを本格的にスタートさせる。これに先立ち、3月18日に豪華バスを報道陣に初公開するとともに、試乗会を実施した。阪急交通社の松田誠司社長は、「年初からツアーを販売しているが、売れ行きは好調」として、2台新造したバスについても「できれば増やしていきたい」と意欲を示した。また、「近年はビジネスクラス利用、グリーン列車利用、グランクラス利用、JR各社の豪華列車、クルーズなどが非常な売れ行きとなっている。クイーンエリザベスも当社の扱いはこの2年間で4倍に増えている」と高級志向の高まりを指摘した上で、「海外旅行でも現地の観光はやはりバス。（海外で）製造、買い取りまで行けるかについては見極めが必要だが、現地バス会社と相談しながら、座席数限定のゆとりあるバスツアーを海外でも伸ばしていく予定」として、国内、海外ともに高級路線にも力を入れていく方針を示した。

　「クリスタルクルーザー菫」は、KEN OKUYAMA DESIGN代表の工業デザイナーである奥山清行氏がデザインとネーミングを担当し、ケイエム観光バスが運行、管理、ドライバー派遣などを担当、阪急交通社がツアーを企画実施する共同プロジェクト。バスの開発に当たっては日野自動車が協力した。また、秋以降の目玉商品として阪急交通社と星野リゾートの共同企画、『クリスタルクルーザー「菫」で行く、「星野リゾート 界」』の旅も発売する。
　「クリスタルクルーザー菫」の最大の特徴は、18席限定のシート回りの快適さと、最高級の“グランクラス”に相当するおもてなしのサービス、そして長距離移動には欠かせないトイレ回りの美しさと機能性だ。会見ならびに試乗会では、この豪華バスの魅力、今後発売するツアーなどについて詳細が説明された。

※写真＝左から太田晴久ケイエム観光バス社長、デザイナーの奥山清行氏、阪急交通社の松田誠司社長、堤真也執行役員

　松田阪急交通社社長、初年度売上目標10億円
　高級志向が増加、豪華列車やクルーズも人気
　奥山氏、トータルエクスペリエンスを重要視
　主役は旅そのもの、豪華バスで特別な体験を

※写真＝「クリスタルクルーザー菫」外観

※写真＝「菫」こだわりのシート

※写真＝「菫」こだわりのトイレ

※写真＝「日本一周の旅 12日間」では毎日おやつに銘菓とペアリングコーヒーが楽しめる