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航空局、空港制限エリアの自動運転実証「概ね順調」
来年度は「手荷物・貨物」自動輸送実験実施へ
空港内の制限エリアで自動走行技術を活用して作業の効率化・人手不足解消を目指す国土交通省航空局が設置した「空港制限区域内の自動走行に係る実証実験検討員会」の3回目の会合が3月25日に開催された。今回の会合では、公募により選出した各企業グループにおける2018年度の実証実験結果のほか、実験結果を踏まえて明らかになった自動走行車両技術に関する課題や規制・規則に対する課題・要望などについて、各企業グループが報告した。各企業グループの実験結果について、同検討会を取りまとめている航空局は、「(自動走行から人による運転に切り替える)オーバーライドなどもみられたが、概ね順調に自動走行することができた。空港内でも十分に走ることができることが分かった」と評価した。
2018年度はこれまで、旅客や空港内で働くスタッフといった「人」の輸送を目的とした実証実験を行ってきたが、2019年度は新たに「手荷物・貨物」の輸送を目的とした自動走行トーイングトラクターの実証実験を、公募により実施する方針を固めた。さらに「人」の輸送についても2018年度に実施することができなかった事業者や、希望に応じて実証実験を実施する。加えて、GSEシミュレーションを実施して、施設整備や運用ルールに関する課題を抽出することを目指す。