ウイングトラベル
民泊届出手続き、業務改善で手続き期間短縮
観光庁調査、一部自治体では依然不適切対応も
観光庁は住宅宿泊事業(民泊)の届出手続きの対応状況に関するフォローアップ調査の結果を公表した。それによると昨年11月の調査以降大半の自治体が国からの要請に基づき、システムの利用促進や添付書類の削減など、手続きに関する改善が行われ、届出の受付から受理までの期間短縮が図られたことが明らかになった。ただ、那覇市が住宅宿泊事業法に規程のない届出前の事前相談を引き続き義務付けていたり、千代田区がシステムを利用せず書面手続きを推奨していることなど、一部自治体で改善対応が進んでいないケースも見られた。
住宅宿泊事業法では健全な民泊の普及を図るために届出制としているが、一部の自治体が条例や運用による手続きの上乗せ措置を行っていることで、届出の手続きが煩雑であるという指摘を受けて観光庁は自治体に対して調査を実施。昨年11月に調査結果を公表し、一部の自治体へ届出手続きの適正化を求める通知を発出した。今回はその後の改善状況についてフォローアップ調査を行ったもの。
調査対象は住宅宿泊事業法事務を担う102自治体(47都道府県、32保健所設置市、23特別区)に対して今年2月1日〜22日にかけて調査を実施した。
条例の根拠もなく事前相談を求め、この手続を経ていないことを理由に届出を受理しない行為は行政手続法に違反するおそれがあるとしている。
事前相談については11月の通知を踏まえ、22自治体においてはホームページやガイドラインの記載について推奨事項であることを明確化するなどの改善を実施。また、6自治体については今後対応を検討するとした。