WING
海保、救急員制度を創設
消防救急隊員と同様の応急処置が可能に
海上保安庁は4月1日、洋上で発生した傷病者への対応体制を充実するために「救急員制度」を創設すると発表した。これは各都道府県消防学校で行われる救急業務に関する講習を終了した海上保安官を救急員として指名するというもので、消防救急隊員と同様の応急処置が可能となるとのこと。
海保では研修修了後に、約70名の特殊救難隊、機動救難士等が、各管区の海上保安本部長に救急員として指名する見込みとしている。
海保では過去5年間に3711件の海南に出動し、1265名の救助を行ってきたが、これまでは救急救命士のみが救急救命処置を実施していた。今回の制度創設により、消防機関の救急隊員と同様の研修を受講した特殊救難隊員および機動救難士等が適切に救急救命士を補助することが可能となった。具体的には聴診器の使用による心音・呼吸音の聴取、心電計の使用による心拍動の観察および心電図伝送、口腔内の吸引、酸素吸入器による酸素投与等が可能となっている。
※画像=救急員制度の創設により、傷病者救護がより安心安全になるとしている(提供:海上保安庁)