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2019.04.09

WING

旅客需要の成長鈍化、IATA「昨今で最も緩やかな成長」

1月に高需要記録も先行き不透明感で成長鈍く

 国際航空運送協会(IATA)がこのほど発表した、2月における世界の旅客輸送実績によれば、国際線と国内線の平均旅客需要を表すRPK成長率が、前年同月比ベースで5.3%伸びたことが明らかになった。この成長率は過去一年以上のトレンドのなかで最も緩やかな成長率とのこと。ただ、一方でIATAは、引き続き長期的な成長のトレンド動向には合致しているとの見解を示した。需要の伸びが鈍化しているなかで、座席供給量を表すASKの成長率は5.4%増加と需要成長に合致した上昇を記録しており、平均搭乗率(L/F)は0.1ポイント低下した80.6%と、引き続き高水準を維持した。
 IATAのアレクサンドル・ジュニアックCEOは「1月の高需要の後、2月の需要は世界経済の見通しに伴って、やや落ち着いた」との認識を示しつつ、米中間の貿易紛争が続いているほか、英国のEU離脱問題と言った不確実な要因があることに触れた。

 

国際線需要、中東除く他地域で前年超え
英EU離脱など爆弾抱えるもRPK成長率トップの欧州

 

 国際線の旅客市場動向をみると、全体のRPK成長率は4.6%伸びており、1月のRPK成長率5.9%と比べると、成長が鈍化した。そうしたなかASKは5.1%増加しており、平均L/Fは0.4ポイント低下した79.5%となった。IATAによれば、中東を除くすべての地域の航空会社は、前年同期比でトラフィックが増加したという。

 

※写真=貿易紛争や英国のEU離脱など経済の先行きに不透明感が漂う。航空旅客需要の成長も鈍化してきた(提供:IATA)