WING
大塚家具、中国プライベートジェット機に寝具提供へ
中国航空器材集団公司と提携、VIPラウンジに家具も
大塚家具が、中国の富裕層が利用するプライベートジェット機や中国国内空港のVIP専用ラウンジの内装業務を受託する方向で検討に入った。中国航空器材集団公司との間で、覚書を締結した。中国を訪問した大塚久美子社長と、中国航空器材集団公司の賈宝軍氏が合意した。大塚家具によれば、あくまで具体的な中身は今後検討していくと前置きしながら、「プライベートジェット機の客室内装のデザイン監修などを手掛けるイメージ」で、「提携先のメーカーのなかには、例えばイタリアのポルトローナ・フラウといった航空機内装で実績のあるメーカーもあり、そうしたところと手を組むことが想定される」ことを明かした。また、プライベートジェットの内装や空港のVIPラウンジの他にも中国国内エアラインにおいて、羽毛布団などの機内販売も検討していくとしている。
父娘紛争で経営危機に陥った大塚家具が、起死回生の一手として新たにプライベートジェット機や空港VIPラウンジ用の家具分野に進出する。
大塚家具は昨年12月に中国家具大手のイージーホームと提携したほか、今年2月には越境ECのハイラインズとも提携するなど、中国市場進出を加速させている。
そうしたなか中国のプライベート機市場は欧米に続く、世界有数のプライベートジェット大国へと成長。中国国内空港にはズラリとプライベートジェット機が駐機しており、富裕層たちがプライベートジェット機を頻繁に利用している様相がうかがえる。その数は500機以上あるとみられ、毎年約100機程度の新規需要が生まれている巨大な成長市場だ。そこに大塚家具としては、これまでホテルの客室内装や空港ラウンジ、客船の家具などを手がけてきた実績を活かし、進出することの検討をスタートすることにした。
※写真=大塚久美子社長が選んだ起死回生の一手はプライベートジェット市場。中国の巨大な航空機リース企業である中国航空器材集団公司と提携した(提供:大塚家具)