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2019.05.07

WING

ロシア海軍艦艇が立て続けに対馬海峡通過

海自初確認のアドミラル・ゴルシコフ級

 統合幕僚監部は、ロシア海軍艦艇が4月24日、26日、28日と、立て続けに対馬海峡を通過したことを確認した。その艦種は多様で、海上自衛隊として初確認のアドミラル・ゴルシコフ級フリゲートのほか、潜水艦や戦車揚陸艦なども見られた。
 4月24日17時ごろ、海上自衛隊第5護衛隊「ありあけ」(佐世保)は、上対馬北東約150キロ沖で南西方向へ航行するロシア海軍艦艇を確認。ステレグシチー級フリゲート、キロ級潜水艦、イゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦の合計3隻が通過した。
 4月26日午前10時には、海上自衛隊第4航空群のP-1(厚木)が、上対馬の北東沖約180キロを南西へ進むスラバ級ミサイル巡洋艦、ロプチャーI級戦車揚陸艦の合計2隻を確認した。
 ロシア海軍については、中露海軍合同演習「海上協力-2019」に参加することが確認されていて、それら5隻は同演習に参加したものとの見方が強い。
 4月28日午前6時ごろには、海上自衛隊第43掃海隊「ひらしま」および第1航空群のP-3C(鹿屋)が、下対馬南西沖約220キロの海域で北東へ航行するロシア艦艇を確認。このときは、アドミラル・ゴルシコフ級フリゲート、カリニングラード・ネフチ級補給艦、バクラザン級救難えい船、エルブラス級航洋えい船の合計4隻を確認した。
 防衛省・自衛隊では、航行の目的について明言を避けたが、アドミラル・ゴルシコフ級フリゲートをはじめとしたこれらのロシア海軍艦艇は北洋艦隊に所属。4月23日に中国で実施された中国海軍創設70周年記念の観艦式へ参加したことを確認していて、ウラジオストクへ向けて航行していたものと思われる。

 

※写真1=海自が初めて確認したアドミラル・ゴルシコフ級フリゲートは、中国の観艦式に参加した後、ウラジオストクへ帰る途中だったと思われる(提供:統合幕僚監部)

※写真2=4月24日に確認した艦艇で、上からステレグシチー級フリゲート、キロ級潜水艦、イゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦。26日にはスラバ級ミサイル巡洋艦、ロプチャーI級戦車揚陸艦を確認して、いずれも東シナ海へ航行した(提供:統合幕僚監部)

※写真3=28日に確認した艦艇は、アドミラル・ゴルシコフ級フリゲートのほかに、上からカリニングラード・ネフチ級補給艦、バクラザン級救難えい船、エルブラス級航洋えい船で、合計4隻だった(提供:統合幕僚監部)