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2019.05.08

WING

墜落のF-35A、FDRとキャノピーの一部を発見・回収

記録媒体は発見されず、早期の機体発見・回収へ

 岩屋毅防衛大臣は5月7日の閣議後会見で、墜落したF-35Aのフライト・データ・レコーダー(FDR)の一部およびキャノピー後方の一部を発見・回収したことを明らかにした。5月3日以降の捜索で発見したとのことで、当時の情報を示すFDRの記録媒体はいぜん見付かっていない。岩屋大臣は、捜索に協力する船舶と引き続き連携した上で「行方不明になっている操縦者並びに機体の発見・引揚げに努めるとともに、事故調査委員会において、事故原因などの究明に努めたい」と述べた。
 4月9日に墜落した航空自衛隊三沢基地のF-35Aは、およそ1ヵ月間捜索が続けられ、ここにきて進展が見られた。現在の捜索状況は、海上自衛隊の掃海艇が海面捜索を行い、さらには文科省所管のJAMSTECが保有する海底広域研究船「かいめい」、米軍がチャーターする「ファン・ゴッホ」のほか、民間サルベージ船などが海中の捜索活動を行っている。
 FDRの一部およびキャノピーの発見については、5月3日以降に「かいめい」の情報をもとに、「ファン・ゴッホ」が海底を捜索したことで見付かったとのこと。発見したF-35Aの部品は、「ファン・ゴッホ」が引揚げを行って、防衛省・自衛隊が調査を進めている。しかし現段階では、FDRの記録媒体であるメモリー部分が見付かっていない。岩屋大臣は、FDRの完全な発見に至らない状況に「かなり損傷が激しいのか」と述べるも、メモリー部分も含め機体の回収により、原因究明を急ぐ考えを示した。
 また岩屋大臣は、防衛省・自衛隊が基本的に分析作業を行っているとして、必要に応じて米側の協力・支援を得るという。さらに、最終的な調査報告で全容を明らかにする姿勢を示すも、発見日時や機体の状況などについては「詳細を控えたい」とした。

 

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