ボーイング・ジャパン、ゲリー社長が交代へ

後任は未定、後任決定までゲリー氏が社長兼任
　
　ボーイング・ジャパンのブレット・ゲリー社長が退任する方針が固まった。既に5月1日付でボーイング本体のゼネラルカウンシル（法務責任者）に就任しており、現在はシカゴへと戻っている。ただ、後任のボーイング・ジャパン社長人事が決定しておらず、後任が決定するまでの間、ボーイング・ジャパン社長を兼任する見通しだ。
　ゲリー氏は2016年にボーイング・ジャパンの社長に就任して以降、国内のエアラインはもとより、サプライヤー・パートナーとの関係性強化に奔走したほか、STEM教育など、多方面で日本とボーイングの関係性を強化することに尽力した。さらに、今年1月には経済産業省との間で、将来の航空機に必要な技術分野の協力強化に合意することにも成功するなど、日本とボーイングの関係性をより強化なものとした。
　ゲリー氏がボーイング本体のゼネラルカウンシルに就任したのは、前任のゼネラルカウンシルであるJ.マイケル・ルティグ氏が、ボーイング会長兼社長兼最高経営責任者（CEO）であるデニス・ミューレンバーグ氏およびボーイング取締役会に、対するカウンセラーおよびシニアアドバイザーに就任したため。ルティグ氏が就任したこのポストは新たに設けられたもの。ルティグ氏はライオンエア610便およびエチオピア航空302便という、2件の737MAX墜落事故の法的管理を担当する。また、ルティグ氏は引き続き上級副社長およびボーイング役員会のポジションも保持する。5月1日付で発令されたこの人事に、ルティグ氏は即時に就任した。
　ルティグ氏のカウンセラーおよびシニアアドバイザー就任に伴い、ボーイング法務部門のトップとして白羽の矢が立ったのが、ボーイング・ジャパンの社長を務めているゲリー氏だった。

 

※写真＝2016年からボーイング・ジャパンを牽引してきたブラット・ゲリー社長が退任へ。ゲリー社長はボーイング本体の法務部門のトップとなった（提供：ボーイング）

※写真＝新たに設けられたポストに就任したJ.マイケル・ルティグ氏。ルティグ氏は737MAX事故対応に奔走することになる（提供：ボーイング）