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KNT-CTHD18年度決算、増収減益に
自然災害でキャンセル増、システム関連で特損計上
KNT-CTホールディングスが5月10日に発表した2019年3月期連結決算は売上高が前期比1.6%増の4118億2100万円、営業利益が20.3%減の25億3200万円、経常利益が15.2%減の28億3400万円、当期純利益は9.5%減の12億7900万円となった。
売上高はハワイやアジアを中心に海外旅行は堅調に推移したものの、度重なる自然災害で国内旅行の販売減が響き1.6%の増収にとどまった。また、利益に関しては第3四半期以降のツアー催行率の改善や諸経費の削減などを行ったものの、個人旅行事業の基幹システムに関するソフトウェア関連で15億6600万円の特別損失を計上したことなどが響き、利益に関しては前期比マイナスとなる結果となった。
海外旅行売上7.1%増も国内旅行3.1%減
自然災害関連、上期だけで9億円の減益要因に
18年度の旅行商品の取扱状況については、海外旅行は「ホリデイ」で若い男性をターゲットとしたハワイ旅行商品や人気アニメのオフィシャルツアーなどを展開。また、クラブツーリズムではオリエント急行の旅やビジネスクラスによる世界一周旅行など高付加価値商品の販売拡充により売上高は前期比7.1%増の1623億6900万円となった。
国内旅行は独創性に富んだテーマ旅行商品の販売や法人・団体営業を強化し、招待旅行や国際スポーツ大会の運営などMICE関連事業を強化した。しかし、個人旅行で「メイト」の宿泊商品などが振るわず、売上高は3.1%減の2323億1000万円だった。
訪日旅行は海外OTAとの提携拡大により個人旅行の取扱拡大を図ったほか、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿など訪日イベント・国際会議の受注拡大に取り組んだ結果、売上高は23.8%増の171億4100万円となった。
19年度は着地型の旅行商品造成に注力
今秋にKNTとクラツーのWeb販売サイト一新
2020年3月期は売上高が前期比2.6%増の4225億円、営業利益は18.5%増の30億円、経常利益は12.9%増の32億円、当期純利益は45.4%増の18億6000万円を見込む。
19年度については個人旅行事業では、国内旅行商品でこれまで出発地側で行っていた旅行商品の造成を北海道や沖縄など着地側の拠点を中心に行っていく体制に一新。地域の自治体や宿泊施設、観光施設との連携を強化して、商品力の強化に取り組む。
※写真=18年度決算発表を行うKNT-CTホールディングスの関係者。写真中央は丸山隆司社長