ウイングトラベル
KNT-CTHD、個人旅行事業改革とグローバル化一層推進
新トップ人事発表「力をあわせて難関を突破」
KNT-CTホールディングスは代表取締役社長に近鉄グループホールディングスの米田昭正取締役常務執行役員が就任し、丸山隆司社長が代表取締役会長に就任する人事を内定し、5月10日に都内ホテルで社長交代に関する会見を行った。今回の人事の狙いについて丸山社長は、ここ2年にわたって取り組んできた個人旅行事業の改革やさらなるグローバルビジネスの推進を図っていく上でこれまで以上にスピード感を持たせたビジネスを展開する必要があると判断し、今回の役員体制の変更を決断したと説明した。
今後は丸山氏がCEO(最高経営責任者)としての立場で経営全般を、米田氏がCOO(最高執行責任者)としての立場で、現場レベルの実務をマネジメントしていくことで、急激に変化する旅行業界において「力をあわせて難関を突破していきたい」と強調した。
丸山社長「経営環境、想定以上に厳しい状況」
代表取締役2人体制でリーダーシップ強化へ
丸山社長は「個人旅行事業の再構築やWEBシステムの改革など、社長就任以降展開してきた一連の取り組みはまだまだ道半ばであり、これをしっかりと遂行していくことが重要。また、教育旅行やMICEを始めとした団体旅行事業のさらなる強化。また、訪日外国人旅行者が増加基調になるなかで海外事業会社のさらなる活用を始め、海外戦略についてもまだまだ改革が必要である」と強調した。ただ、これらの取り組みを推進していく上で丸山社長は「当初思っていた以上に経営を取り巻く環境が厳しくなっていることに加え、グループで7000人を超える従業員を抱える中で、自分1人ではなかなか十分にリーダーシップを発揮することが正直難しかった」と指摘。そうしたことから、経営体制を一新することにしたと説明した。
次期社長に就任する米田氏は、2度にわたる海外赴任において、都ホテルロサンゼルスの総支配人やホテル事業を中心とした海外での豊富な経験を持つほか、直近では近鉄グループにおける伊勢志摩サミット関連事業の陣頭指揮を執るなど豊富な経験を持つ。丸山社長は米田氏の社長就任について「今後グローバルビジネスを強化していく上では適材なのではないかと考えている」と述べた。
※写真=会見後の写真撮影で固い握手を交わすKNT-CTホールディングスの丸山隆司社長(左)と米田昭正次期社長(現近鉄グループホールディングス取締役常務執行役員)