WING
中部18年度決算、売上・利益とも過去最高更新
新路線・増便で旅客数増加、最終利益18.3%拡大
中部国際空港会社が発表した2019年3月期決算によれば、売上高が前年同期比9%増加した642億9400万円と過去最高の売上高を更新。損益面でも営業利益が11.1%増加した99億200万円、経常利益が15.7%増加した92億8200万円、最終利益が18.3%増えた64億4500万円となり、最終利益のほか、各利益ベースでもそれぞれ過去最高を更新した。
中部空港好決算の主因は、何と言っても旺盛な需要だ。韓国、台湾、東南アジア路線の新規就航や増便で、外国人旅客数が前年度比1割以上拡大したことに加えて、日本人旅客数も1割近く増加しており、インバウンドのみならずアウトバウンド需要の拡大に繋げることに成功。旅客数増加に伴い免税店などの売上が好調に推移したことで、相次ぐ自然災害などのマイナス要因を払拭し、大きなプラスの効果を生み出した。
過去最高を更新した売上高の内訳をみてみると、本業の空港事業の売上高は14億7000万円(5.3%増)伸びた290億円となった。国際線の売上高が大きく伸びており、過去最高を更新した国際線旅客数増加が、その主な要因だ。
このうち国際線の売上高が9億8000万円増加し、国内線も2000万円増加した。国際線旅客数は前期比9.6%増加して過去最高を更新。新規就航や増便が相次いだ韓国、台湾、東南アジアを中心に外国人旅客が前期比10.2%増加して、引き続き高い伸びを示すとともに、日本人旅客が9.4%増加して、アウトバウンド需要の拡大にも成功した。夏ダイヤからも多くの新規就航が実現しており、これも地域と一体となったエアポートセールスや昇龍道プロジェクトといった需要喚起に取り組んできた成果が数字となって表れたかたちだ。
国内線は自然災害が上期に相次いで影響を受けたものの、新規就航や増便などのあった北海道、九州、沖縄方面の伸びがカバーして、前期比4.7%増加した。
訪日拡大で商業事業売上13%増加
一人あたりの購入額が爆買い水準超え
次期見通し、8%増収見込むも大幅な減益予想
仕入れや第2PTB開業費用などで営業費用13%増
クアラルンプール線再開目指す
長きに亘る地域の悲願、欧米線拡大も
※写真=中部空港の19年3月期決算は売上・利益ともに過去最高を更新する好決算。第2ターミナルの開業などプラス要因もあり、更なる成長軌道へと突き進む。写真は都内で会見に臨んだ各務副社長