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米運輸省、羽田12枠の米系4社配分を仮決定
DAL最大の5枠、UAL4枠、AAL2枠を獲得
米運輸省(USDOT)は5月16日(米国ワシントン現地時間)、米系航空会社4社に対する羽田空港の国際線発着枠拡大に関する暫定的な割当を発表した。今回の仮決定は羽田空港昼間時間帯に米系航空会社に割り当られる12枠分で、仮決定によれば、デルタ航空(DAL)にシアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルル線の5路線5枠、ユナイテッド航空(UAL)にニューアーク、シカゴ、ワシントン・ダレス、ロサンゼルスの4路線4枠、アメリカン航空(AAL)にダラス/フォートワース、ロサンゼルス線の2路線2枠、ハワイアン航空(HAL)にホノルル線の1路線1枠の配分をそれぞれ仮決定した。米運輸省はこの仮決定後、航空会社からの反対意見を受け付け、その後、意見に回答し、今夏までに最終決定を下す模様。
去る1月25日に日米双方の航空当局は、米国航空会社に対して拡大する羽田空港発着枠において、昼間時間帯に最大12枠(24往復)を配分することに合意。2020年夏におよそ50往復分拡大する発着枠の約半分を米国航空会社に割り当てることを決めた。この合意を受けて米運輸省は今年2月、米系航空会社に羽田枠配分割当を公募。これに対して、今回暫定配分された4社が、それぞれ希望する枠を提出していた。
DAL 羽田路線合計7路線に、米最大規模
デルタ航空は、今回の仮決定が実現すると、羽田空港で最大の運航規模を持つ米航空会社となると歓迎した。DALは羽田5路線を政府承認を経て、2020年夏スケジュールから運航を開始する。DALが申請したのは5路線6枠だったが、ホノルル線の2本目は見送られた。
既に、DALは羽田-ロサンゼルス線、羽田-ミネアポリス線の2路線を運航しており、新たに5路線が追加され、羽田路線は7路線となる。DALでは、「羽田5枠の仮決定は非常に画期的なもので、これまでは、日本の航空会社と共同事業(ジョイントベンチャー)提携をしている米国航空会社の方が有利だったが、今後はデルタ航空も競争に参加できる。また、大韓航空との提携関係を通じて、さらにアジア路線を拡大し、包括的なサービスを提供することができる」と米運輸省の仮決定を歓迎した。
DALは早速、羽田5路線の使用機材を決定した。羽田-シアトル線は、エアバスA330-900neo型機を4クラスで運航。羽田-デトロイト線はA350-900型機を3クラスで運航。羽田-アトランタ線は、改装済みの B777-200ER型機を3クラスで運航。羽田-ポートランド線は A330-200型機を3クラスで運航。羽田-ホノルル線は、B767-300ER型機を運航。現在内装と機内エンターテイメントシステムを一新するために改装している。
UAL 羽田5路線に、ANAとの利便性強化
AAL 羽田-ダラス開設、ロサンゼルス2便化
ハワイアン航空、羽田-ハワイ線を3便化
※写真=羽田空港国際線ターミナル