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2019.05.20

WING

三菱重工工作機械、最新の金属3D積層造形を米で披露

世界初のモニタリングフィードバック機能とシールド機能アピール

 三菱重工グループの三菱重工工作機械(岩崎啓一郎社長)は、独自のデポジション方式を採用した「金属3D(三次元)プリンター」の提案を海外市場に向けて開始する。第一歩として、5月20日~同23日にデトロイト(ミシガン州)で開催される先端立体造形技術の見本市「RAPID+TCT 2019」で、金属3Dプリンターの実用化に必要な新技術、トライアンドエラー段階を必要としないモニタリングフィードバック機能および製品の大きさに制限がなく、航空宇宙用などの大型部品の造形も可能なローカルシールド機能を披露する。なお、これら2つの機能は、世界で初めて実用化された技術という。
 世界で急成長している3Dプリンター市場を牽引する米国において、認知度を高め参入の足掛かりをつかむことが同社の狙い。
 この金属3Dプリンターは、新エネルギー・産業開発機構(NEDO)から技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)が受託した技術開発事業の成果を、三菱重工工作機械が活用して開発したもの。2019年3月には小型部品の試作造形に特化したエントリーモデル「LAMDA200」を市場投入した。

 

※写真=パウダーDED方式金属3Dプリンター機「LAMDA200」(提供:三菱重工工作機械)

※写真=モニタリングフィードバック機能の効果。右がフィードバック効果を適用した造形例。左は適用しなかった例。通常はトライアンドエラーでレーザー照射条件を修正し最終形状に近づける。(提供:三菱重工工作機械)