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2018.05.10

ウイングトラベル

コリアエクスプレス、日本のチャーター事業強化

JMRSとGSA契約、地方都市の中規模団体獲得へ

 韓国の航空会社であるコリアエクスプレスエア(KEA)は日本でのチャーター事業を強化する。このほど日本でチャーター関連事業を展開するJMRS(中鉢真輔社長、東京都新宿区)と日本地区のチャーター総販売代理店(GSA)契約を締結。今後は日本の地方都市の学校などを中心とした中規模団体の航空機チャーター需要の取り込みに注力していく方針だ。
 KEAは2005年に設立された航空会社。エアコミューターとして韓国国内線での事業展開を皮切りに国際線事業にも参入した。機材は現在50人乗りのERJ145型機を2機保有している。
 日本向けのビジネスとしては現在、北九州空港から襄陽、務安の韓国2都市に週3便の定期チャーター便を運航している。これに加えて、対馬、鳥取、松本、南紀白浜空港など日本の地方空港へのチャーター運航実績がある。北九州からの2路線については現在定期便就航に向けて国土交通省に対し認可申請を行っている。
 そうした中でKEAは、北九州線の定期便実現に向けた取り組みと併行して、日本でのビジネスを一層強化するために、日本でのチャーター事業に関するセールス体制を構築することにした。
 今回KEAとGSA契約を締結したJMRSは航空機チャーターに専門特化した旅行会社として設立。これまでに大型旅客機を中心とした国内外発着のチャーター機手配に取り組んできたほか、2016年の熊本地震発生時には災害派遣用旅客機をチャーターし人員輸送を行った実績を持つ。
 当面は機材の航続可能距離が関西以西となるため、西日本の地方都市をターゲットにビジネスを展開する。ただ、KEAは近く、日本全国がカバー可能な航続可能距離の長い3機目の機材を導入する計画を持っており、新機材が導入されれば、日本全国へのチャーター便運航が可能となるとしている。
 本紙との取材に応じたJMRSの中鉢社長は「KEAはこれまで地域観光の活性化に寄与する取り組みを推進してきた。そうしたことから、地方の企業や学校、スポーツ団体などといった中規模団体向けのチャーター需要獲得に積極的に取り組んでいきたい。今後はコミューター機のチャーターだからこそできるユニークなプログラムを展開できればよいと考えている」と述べ、地方発着の新規需要開拓に向けたセールス活動に力を入れていく考えを示した。

 

※写真=コリアエクスプレスエアのERJ145型機