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陸自東部方面隊実動訓練、医療搬送訓練を実施
CH-47で交通困難被災地の患者を空輸
陸上自衛隊東部方面隊は、5月21日から25日までの間東部方面隊実動演習(FTX)内の訓練として医療搬送訓練を実施し、25日に報道陣はじめ医療関係者等に訓練の様子を公開した。このFTXは、5月21日から24日までの間、統合幕僚監部が実施した「令和元年度自衛隊統合防災演習」(指揮所演習)に連接して実施する東部方面隊独自の訓練で、既報の通り、21日には海上自衛隊と連携しての海上機動演習を実施したところ。また25日には災害時情報収集訓練のほか、災害時情報収集訓練も実施している。
訓練は首都直下地震発生の想定のもと、災害地近傍に設置した避難所から、患者をCH-47により自衛隊中央病院まで航空後送するというもの。
訓練では、被災地近傍に開設した救護所に重傷者として高所からの転落した患者と、家屋倒壊により足挫傷等を負った患者の2名が運び込まれたところから始まった。救護所内では衛生科隊員が輸液や体内に溜まった血液の排出等の処置を手際よく実施した。その後、航空後送の手筈をとり野戦救急車が到着次第、担架を担いで野戦救急車に乗せてヘリポートへと向かった。
ヘリポート到着後は、直ちに担架を下ろしストレッチャーに重傷者を乗せ変えて、CH-47の乗員に誘導されてストレッチャーを積載。自衛隊中央病院へと飛び立っていった。
航空後送機材(CH-47用)「MEDEVAC」とは
重症者を苦痛なく航空後送、汎用型の開発も
※写真=航空後送機材(CH-47用)を用いて重傷者の航空後送を行うため、ストレッチャーをCH-47に運び入れる
※写真=CH-47の機内。今回は「MEDEVAC」を2台設置した
※写真=航空後送機材(CH-47用)「MEDEVAC」の構成品
※写真=「MEDEVAC」の概要図。CH-47には最大3台が設置可能となっている
※写真=救護所として開設したテントは約30~40分程度で立ち上げ可能で、内部に陰圧ドームを設置できる
※写真=救護所に運び込まれた重傷者を航空後送するため、野外救急車でヘリポート近くまで搬送する
※写真=今回の訓練では重症患者を自衛隊中央病院まで航空後送した