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千葉県と自治体連絡協が成田国際線維持申入れ
羽田シフト危惧、グローバルハブ確固たるものに
千葉県および成田空港圏自治体連絡協議会は5月28日、2020年までの首都圏空港の発着枠増枠に当たって、成田空港国際線の羽田空港シフトが懸念されるとして、成田国際線ネットワークの維持・発展へ取組みを強化するよう、国土交通省へ申入れを行った。千葉県の高橋渡(※高はハシゴ)副知事と、同協議会会長の小泉一成成田市長、副会長の相川勝重芝山町長、監事の所一重多古町長らが国土交通省航空局を訪れ、航空ネットワーク部の久保田雅晴部長へ申入書を提出した。
申し入れを行った県および協議会の一行は会見に応じ、2020年夏ダイヤまでに羽田空港へ国際線増枠分の年間3.9万回が配分されることに伴い、成田就航の国際線が羽田へ移る可能性を指摘。高橋副知事は、羽田シフトによって「成田空港の地位低下が危惧され、関係者が一体となって機能強化実現へ取り組む気運を損ねかねない」と述べて、対応強化を求めた。
連絡協議会が国交省へ求めた対応は3点。1点目は成田ネットワークの拡充で、日本の国際競争力強化を図るため、住民への生活環境対策などを実施しつつ、すでに合意されている成田発着枠を最大限活用して、国際線ネットワークを拡充する。成田をグローバルハブ空港として地位を確固たるものとするため、成田国際空港会社(NAA)とともに積極的に取り組むこととした。
2点目は成田と都心のアクセス強化。成田空港では首都圏のみならず日本の国際航空需要の伸びを受け止めるため、「都心直結線」の実現が必要だとした。アクセスを含めた成田空港の利便性向上を速やかに図るよう求めた。
3点目は情報提供で、成田・羽田の首都圏空港の機能強化に関する取組みについて、より丁寧に情報提供を行うこととした。
成田国際線充実は必須、首都直結線でアクセス向上
※写真=インタビューに応じる千葉県および連絡協議会。写真右から相川副会長、高橋副知事、小泉会長、所監事