記事検索はこちらで→
2019.06.04

WING

シャングリラ会合、米・豪・中と関係強化へ協議

韓国と非公式の意見交換、問題再発防止へ一致

 シンガポールで6月1日に開かれた第18回IISSアジア安全保障会議、いわゆるシャングリラ会合で、岩屋毅防衛大臣は米、豪、中、韓など主要各国国防トップらと会談を行った。特に韓国とはレーダー照射問題などによる関係の冷え込みから、2国間での防衛相会談こそ実現しなかったものの、非公式ながらトップ同士の意見交換と、米国を含む3ヵ国間協議を実施。岩屋大臣は、レーダー照射問題の再発防止や、北朝鮮問題への対応に共通の認識を得たとして、この度の会合を評価した。
 また米・豪とは、それぞれの友好関係をさらに深めるとともに、3ヵ国会談でインド太平洋地域への協力・取組みをより明確にする戦略アクション・アジェンダ(SAA)に合意。緊密な連携強化に関する取組みを強化する。
 日中防衛相会談では、近年関係の改善が進む中で、岩屋大臣が年内中に中国を訪問することが決まった。さらに中国海軍艦艇の訪日に向けて調整を進めるとともに、統幕長、連合参謀長の相互訪問などハイレベル交流推進、自衛隊代表団の東部戦区派遣などで一致。また海空連絡メカニズムについては、ホットラインの早期開設へ進展させることで一致した。日中間は、防衛交流の進展によって、相互理解と信頼醸成を図っていく考えだ。

 

日韓、双方の見解変わらずも話し合い重要視

 

日米豪、インド太平洋への取組みさらに緊密化

 

日中、防衛交流加速、ホットライン早期整備へ

 

※写真1=左からリンダ・レイノルズ豪州国防大臣、パトリック・シャナハン米国国防長官代行、岩屋毅防衛大臣(提供:防衛省)
http://jwing.net/w-daily/pict2019/1906/0604mod1-w.jpg

※写真2=魏鳳和中国国防部長と握手する岩屋大臣(提供:防衛省)