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関西エアポート決算、営業利益8%増の573億円
台風被害で81億円の損失も需要増加で好決算
関西エアポートは6月4日、2018年度決算を発表した。関西・伊丹・神戸の3空港一体運営となった初めての決算では、営業収益が前年度比7%増加した2203億5500万円と増収を確保することに成功。損益面でも営業利益が8%伸びた573億円、経常利益は10%増加した461億円に、当期純利益は5%増えた296億円と、順調な滑り出しとなった。
関西エアポートは昨年度、9月に発生した台風21号が関西空港を直撃したことで一時的に同空港を閉鎖することを余儀なくされるなど、自然災害による影響を受けた。一方で好調な訪日旅客需要などが後押ししたほか、18年4月から神戸空港の運営を開始したことなどにより、経営成績を伸ばすことに成功した。ちなみに台風による今期の減収・損失額は、およそ81億円に達したと分析した。
中国・東南ア新路線や増便で成長
旺盛な旅客需要が業績牽引
関西空港では新規就航・増便が相次いだ中国、東南アジア方面の国際線旅客便の増加を背景に、航空機発着回数が過去最高となる35万8000回(前年度比:1%増加)を記録。その他の空港は伊丹空港の発着回数が前年並みの13万8000回だったものの、神戸空港は7%増えた3万回となった。
こうしたなかで旅客数は、関西空港では自然災害の影響を受けながらも、国際線外国人旅客数が7年連続で過去最高を更新。国際線日本人旅客数も6年ぶりに700万人の大台を突破するなど好調で、総旅客数が2941万人(同:2%増)を記録した。
伊丹空港においても、機材が大型化したことで前年度比4%増加した1630万人、神戸空港においても2%増加した319万人と、伊丹・神戸両空港でも過去最高となる旅客数を記録した。
非航空系収入、過去最高1301億円
全体収入の59%が非航空系