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中部空港、2本目滑走路整備で中部圏一体で取り組みを
中部経済研究所、中部空港の将来像で調査報告書
中部圏経済研究所は6月5日、中部空港のあるべき将来像を描いた調査報告書『中部国際空港の現状と目指すべき方向性~中部国際空港の将来像調査~』を刊行した。このなかで目指すべき方向性として、「LCCターミナルも持つ国際拠点空港として、そして国際拠点空港として必要不可欠な完全24時間化実現のための2本目滑走路建設に向けて、中部圏が一体となって取り組んでいかなければならない」と結論付けた。
中部空港は国際拠点空港の一角として2005年2月に開港。中国や東南アジアなどのネットワークが強化され、昨今の旺盛な訪日需要の波に乗るかたちで利用者数は増加し、昨年度は過去最高となる1236万人の旅客数を記録した。ただ、全国的に訪日需要の拡大で上昇気流に乗っているなか、4大拠点空港のなかでは最も旅客数が少ないことに加えて、2017年度には福岡空港に旅客数が抜かれている。名古屋という国内屈指の都市を抱えるなど、北陸に至る広範な後背圏を有しているにも係わらず、そのポテンシャルを十分に発揮しているとはいえない状況だ。
航空ネットワークが十分ではない
中部圏居住者の中部空港利用が低下
名古屋は唯一空港立地を活かせていない
新路線誘致や小牧国内線取り扱いなど検討も
※写真=中部空港は昨年度に過去最高の旅客数を記録したものの、まだまだそのポテンシャルを活かしきれていない。LCCターミナルは9月に開業するが二本目滑走路の建設も急務か